どのぐらいのレベルまで上達すれば、留学しても困らないのでしょうか?
Q. 一念発起して、最近、英語を本格的に勉強しはじめたばかりです。将来留学して外国に住んでみたいと思っています。留学するためには、どのぐらいのレベルまで上達すれば、現地で困らずに済むのでしょうか?
A. 一言で「留学」といっても、目指すところはさまざまですね。英語を学ぶ目的の語学留学、大学進学の留学、専門的な分野の勉強をするための各種学校への留学もあります。この目指すところによって、必要なレベルは異なります。ちなみに語学留学なら、レベルは関係ありませんよ。
語学学校に通うだけなら、必要なのは、お金とビザと度胸のみ
語学留学なら、上達レベルは低くても大丈夫。そもそも「英語を勉強すること」が目的なのですから、困らないほど英語ができるのなら、学校に通う必要はないことになります。実際のところ、外国の語学学校では、ほぼゼロのところから通い始めている人もとても多いです。
学費と滞在費用が確保できていて、受けるコースや通う期間によってはビザを取得して、あとは心の準備さえできれば、すぐにでも留学していいんです。
大学、各種学校へ通う場合は、入学の条件を満たさなければならない
大学や各種学校に進学するための留学の場合は、お金とビザの他に、基本的な学力をはじめとした入学の必要条件がさまざまありますから、それを満たす必要があります。また、授業を理解するための相当の語学力も当然、必要になります。大学や各種学校に進学する前準備として、語学だけを鍛えるためにと、1年ほど近隣の語学学校に通う人も多いようですよ。
何に困らなければいいのか、考えてみる
「困る」という心配は、どういうことに対してでしょうか?学校の授業が聞き取れないことで困りたくない?それなら、授業を聞き取れるだけのヒアリング力を身に着ける必要がありますね。滞在中の日常生活で困ることは?アパートを借りて一人暮らしするなら、生活環境を一から整えるにあたり、英語の知識が全くゼロでは困ることは、かなりあります。
私は経験者ですが、一般常識が日本とは全く異なることも苦労の連続になりました。でもこの苦労は、ホームステイをするとか、日本人のルームシェア募集をあたってみるとか、短期なら潔くホテル滞在にするとか、避けて通る方法はいろいろあります。滞在期間が短いものなら1週間程度、大学なら何年もになりますので、期間の長さによっても「困る」ポイントは異なってくると思います。
「困る」ことも、大切な経験です
ちなみに、「困る」ことは、外国で生活するからこそできる、貴重な体験のひとつです。避けて通ることだけを考えるよりも、困ったことがあったらそれに立ち向かい、乗り越える経験をすることで、知識が増えたり、人間的に成長できるきっかけになります。
私自身、留学したことで、かけがえのない素晴らしい経験ができたと思っていますが、それは、語学習得だけでなく、日本にいたらあり得ないさまざまな困難を乗り越える経験をたくさんしたからだと思っています。「困る」状況も必ずあることは、あらかじめ認識しておいたほうがよいと思います。それにいちいち動じないように(実際にはなかなか難しいですが)できれば、留学生活はより楽しいものになると思いますよ。